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お客さまからの信頼回復に向けて

火災保険の適正な保険料算出に係る確認調査について

2008年7月4日
セコム損害保険株式会社

 セコム損害保険(社長:吉田保幸)では、2007年から2008年にかけて、火災保険等の保険料が適正に算出されているかの確認調査(火災保険では、建物の構造級別の判定や割引の適用、保険金額の設定など)を自主的に行ってまいりました。

 この度、2008年6月30日現在の状況をとりまとめましたので、お知らせいたします。

 確認調査の結果、保険料に誤りがあったご契約につきましては、内容を訂正し、差額の保険料を返戻させていただいております。

 皆さまには多大なるご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げるとともに、点検に際しまして、ご協力を賜りましたことを心より感謝申し上げます。

 今後は、1日も早く皆さまの信頼を回復できるよう、再発防止のための態勢整備に全力で取り組んでまいります。

1.調査概要

【火災保険・地震保険】

(2008年9月30日現在)

(1)お客さまへの説明態勢の整備

◇対象契約

  • 当社の契約システムをもとに抽出した、2006年12月計上分までの有効契約のうち、引受上に不備がある可能性が高いとして抽出した火災保険(家計分野)と、付帯された地震保険契約

◇点検方法

  • 第一次調査専用の「チェックシート」に基づき確認させていただきました。

(2)第二次調査(調査期間:2007年4月1日~2008年3月31日)

◇対象契約

  • 家計分野(住宅物件および一般物件の併用住宅)の契約で2007年4月1日~2008年3月31日までの1年間に満期を迎える全契約及び新規契約

◇点検方法

  • 新規・更改手続き時に、「火災保険契約内容チェックシート兼地震保険契約内容確認書」(家計分野用)に基づき確認させていただきました。

(3)第三次調査(調査期間:2007年6月1日~2008年5月31日

◇対象契約

※対象契約(3)は、2008年7月1日~2008年9月30日)

(1)企業分野(住宅物件および一般物件の併用住宅以外)の契約で2007年6月1日~2008年5月31日までの1年間に満期を迎える全契約及び新規契約

(2)第二次・第三次調査期間以降に満期を迎える長期保有契約(契約期間1年超の契約)

(3)当社の契約システムをもとに抽出した、第二次・第三次調査期間内に当社と契約関係が解消された契約(満期を迎えてご継続いただけなかった契約、保険期間の中途で解約となった契約等)

◇点検方法

  • 企業分野の契約については、新規・更改手続き時に、「火災保険ご契約内容確認書」(企業分野用)に基づき確認させていただきました。
  • 長期保有契約および当社との契約関係が解消された契約については、ダイレクトメール方式によりご契約内容をご案内し、確認させていただいております。

【自動車保険、満期戻総合保険、傷害保険、ゴルフ保険、入居者総合保険】

(調査期間:2007年6月1日~2008年5月31日

※自動車保険のうち当社コールセンターでお取り扱いの契約は、2007年9月1日~2008年8月31日)

◇対象契約

  • 2007年6月1日~2008年5月31日(自動車保険のうち当社コールセンターでお取り扱いの契約は、2007年9月1日~2008年8月31日)までの1年間に満期を迎える全契約及び新規契約

※満期戻総合保険は、上記期間以降に満期を迎える長期保有契約についても確認対象とさせていただきました。

◇点検方法

  • 新規・更改手続き時に種目毎の「ご契約内容確認書」に基づき、確認させていただきました。
  • 満期戻総合保険の長期保有契約については、火災保険の長期保有契約と同様の確認をさせていただきました。

なお、ダイレクトメール方式による確認調査において、当社にご連絡をいただいていないお客さまにつきましては、引き続き確認調査を承っておりますので、文末に記載の「お客さま専用のお問い合わせ窓口」までご連絡くださいますようお願い申し上げます。(既に保険期間が終了しているご契約についても確認調査をいたしますので、ご連絡くださいますようお願い申し上げます。)

また、現在ご契約されている火災保険等のご契約内容についてご不明な点がございましたら、同様に文末に記載の「お客さま専用のお問い合わせ窓口」までご連絡くださいますようお願い申し上げます。)

2.調査結果

(2008年6月30日現在)

※左右に動かすことで、スライドさせることができます。

保険種目 点検対象件数 保険料を返還した契約
件数 返還額
火災保険 2007年3月以前実施 696件 501件 1,661万円
2007年4月以降実施 260,879件 6,141件 13,959万円
合計 261,575件 6,642件 15,620万円
自動車保険 151,897件 994件 598万円
その他 38,710件 82件 208万円
合計 452,182件 7,718件 16,426万円

なお、2008年6月30日現在で想定される返還見込累計額は、以下のとおりです。

火災保険 8,538件、 20,080万円
自動車保険 1,170件、 704万円
その他 159件、 404万円
合計 9,867件、 21,188万円

3.発生原因及び再発防止のための態勢整備

(1)発生原因

(1)お客さまへの販売態勢において以下の点が不十分でした。

  • 当社の代理店制度は定期的に代理店の保険商品全般に対する理解度を検証する仕組みとしては不十分なものになっておりました。
  • そのため、当社では、代理店制度の不十分さを補い代理店の資質向上を確保するため、年3回、代理店向けに定例研修会を実施しており、また、代理店を指導教育する当社社員についても定期的に研修を行っております。しかしながら、いずれの研修会においても、保険募集ルールの改定周知あるいは新商品研修等に重点を置いていたため、基本となる保険商品に関する実務的な研修が不足していました。
  • また、代理店業務監査についても保険募集ルールの徹底に関する検証に重点を置いていたため、保険商品に関する実務の理解度検証が不十分なものとなっていました。

(2)お客さまへの説明態勢において以下の点が不十分でした。

  • 募集文書の審査において、保険料算出誤り防止の観点からの点検が不足していたため、現行の募集ツールでは、特に保険料算出誤りが多数発生した項目(割引の適用、構造級別の判定、評価及び保険金額の設定等)の記載内容、わかりやすさが不十分になっていました。
  • また、お客さまへの説明にあたり、代理店毎の保険商品に対する理解度を十分に把握できていなかったため、保険商品の理解度が不十分な代理店に対し募集ツールの活用方法の指導が不足していました。

(3)更に、当社が適正な保険料算出を確保するために以下の点が不十分でした。

  • 社内の情報伝達ツールや代理店向けのホームページの活用見直しが遅れたため、代理店及び当社社員に対する情報提供体制が整備出来ませんでした。
  • お客さまのニーズや理解度などのチェックが不十分なまま商品開発をおこなったため、お客さまに分かりにくい商品内容となりました。また、商品の多様化にともない類似した商品や特約が存在することとなり、複雑な商品体系となっていました。
  • 商品開発・管理にあたり、当社内の各部門の連携が十分に図れず複雑な商品(火災保険の構造級別の判定や割引規定確認が複雑なもの等)となってしまいました。

(2)再発防止のための態勢整備

(1)代理店および当社社員に対する指導態勢の整備

  • 代理店の資質向上を確保するため、2008年6月より日本損害保険協会が実施する「募集人試験」の5年ごとの更新制度に参加するとともに、代理店向けにeラーニング(インターネットを活用した教育システム)を開始しました。また、同じく日本損害保険協会が2008年11月より実施予定の「保険商品教育制度(試験・研修)」へ参画し 全募集従事者の知識習得状況・理解度の定期的検証を行うとともに、「主要商品の適切な商品説明・適合性原則に則した保険募集」が行えるよう教育を実施します。
  • また、2008年9月末までに代理店研修体制の見直しを行い、代理店および当社社員に対し、特に保険料算出誤りに係る保険商品の実務研修を充実してまいります。
  • 更に、代理店業務監査において適正な保険料算出に係る確認テストを実施いたします。

(2)お客さまへの説明態勢の整備

  • 当社では今回の点検実施にあたり、専任チームを編成し、「火災保険引受ガイド」等を作成し、全国各ブロックで当社社員研修を行い、その後、各事業所において代理店向け研修会を実施しました。
  • また、募集文書の適切な表示を確保するため、関係法令等の遵守状況をより的確に判断することが必要なことから、募集文書の審査主管部を営業担当部門からコンプライアンス担当部門に変更するとともに、日本損害保険協会が作成した「募集文書等の表示に係るガイドライン(2008年4月)」に沿った規定の改定を行い、審査態勢を強化しました。今後は、保険料算出誤り防止の観点からも審査を行ってまいります。
  • 特に保険料誤りが多数発生した項目(割引の適用、構造級別の判定、評価および保険金額の設定等)については、お客さまにご理解いただくために、記載内容、わかりやすさが十分な専用の説明資料を作成し、代理店及び当社社員に活用方法を指導し徹底いたします。

(3)適正な保険料算出を確保するための整備

  • 2008年7月末を目途に、代理店ホームページおよび社内情報伝達ツールを整備し、代理店および当社社員への適正な情報提供に努めます。
  • 当社のお客様相談室、事故受付センター、コールセンター、その他各事業所にいただいた「お客さまの声」を真摯に受け止め、適正な保険募集態勢の整備に向けて、可能な限りお答えできるよう努めてまいります。
  • お客さまに分かりやすい商品を提供するために商品と特約数の絞込みを行うとともに割引を整理・統合するなど、販売商品の整理・統合・簡素化を図ります。
  • 商品開発にあたっての基準を定め、商品の開発・改定に際しては募集・保険金支払・システム手当の各観点から十分な準備・対応が可能かをチェックするなどの関連部門が十分連携する開発管理体勢整備の充実を図ります。
  • 更改前契約と更改後契約で保険料算出に係る項目の不整合が生じていないかどうかの確認を行います。
  • 長期契約等のお客さまに対して、契約内容に関する情報等を案内するなど、お客さまが契約内容を確認できるよう態勢を整備いたします。
  • 今後は、お客さまにご契約内容等のご案内を行うにあたっては、これまでの調査の中で寄せられたお客さまからのご指摘やご意見を取り入れ、お客さまの視点に立った分かりやすい説明資料の作成や、ご案内方法の見直しなどに努めてまいります。

本件に関する「お客さま専用のお問い合わせ窓口」は次のとおりです。

【お客様相談室】フリーダイヤル 0120-333-962

(祝日・12月31日~1月3日を除く月〜金 09:00〜12:00、13:00〜18:00)

以上